人気ブログランキング | 話題のタグを見る

患者学 ー 6

間接民主主義から直接民主主義へと転換している時代に私たちは生きている。先輩達の悪戦苦闘のお陰で、その時代がある。その歴史的産物の上に生きている私たちが何をしなければいけないかという事は、すでに明示されてもいるのだ。それは「みんなが賢くなるようにする」そのことなのである。それは、もちろん自分を賢くなるようにする事なのだ。郵政民営化という問題がある。昔は、税金でつくった事業を大金持がそれを横取りする時に、議員や国会を利用して民営化法案を決めさせて自分の資産に繰り入れさせてきたという歴史がある。一方で、国家の資産に温存させて置いて、官僚や族議員の喰い物にさせてきた歴史もあった。みんなが「無知」だったから、それを利用して、無知につけこんでおこなわれてきたのだ。みんなが賢くなれば、そんな事すぐにバレバレになり、直ちに追求される事になるから、できなくなってきたのだ。みんなが賢くなれば、民営化しても、それは相互扶助的な民営化であるから、地域格差がないようにするということが分からないはずはないではないか。そして、その費用を日本全体がプールし合った民営化でなければ意味がないではないか。その証拠に、困った人がいればボランティアがすぐに助けてくれる社会になってきたのだ。相互扶助的な民営化をすればいいのだ。金融資本が崩壊した今日、金融機関のあり方も改革される。相互扶助的な金融機関がそれだ。もう、無知につけ込ませない。それが出来る日本になれば、相互扶助の世界への指導的役割が果たせる日本になるだろう。もちろん、先輩達がこつこつといろんな分野で積み重ねてこられた実績が今日の日本を形作って
いるし、また世界に広げてこられてきた事を忘れてはならない。
患者学も同じ歴史があるだろう。指導的役割を果たしてきた医者たち。政治権力と癒着した医者たち。地域医療を目指した医者たち。離島の医療に貢献しようとしてきた医者たち。そして、国境なき医師団を目指した医者たち。医療技術の向上を目指した医者たち。患者の認識向上を目指した医者たち。それぞれの歴史が今日の下地にある。それはこれからも変形しながらも推移していくだろう。社会的な支配構造の歴史の流れの中で医療分野でも同じ構造を持っていた。政党政治が崩壊するという今日の状況が
政党の指導的役割を果たしてきた事の終わりを示している。この事が、医者達の指導的役割にどのような変化をもたらすかは明らかである。政党政治と関係してきた分野は終焉する。純粋に医療分野といえるところでの指導的役割はさらに増加するだろう。しかし、それは支配構造を持つものでは決してない。専門分野のそれぞれが持つ技術的社会的指導的役割なのである。患者が無知であった時代から、少しずつ賢くなり自立出来るようになってきた。そして、さらに賢くなっていく時代の患者自身の役割が負荷される事になってきたのだ。それは、みんなが賢くなるシステムの一つとして同時進行しているのだ。その規模は最も大きなものになる。
by kanakin_kimi | 2011-09-05 11:29 | 患者学


<< 日本災害救助隊 1 患者学 ー 5 >>