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真相解明のマニュアル ——— その原理と法則

「冤罪事件の真相解明」であれ、「写楽は誰か」というような問題の真相解明であれ、あるいは又、柿本人麻呂は聖徳太子が誰であるかをしっていた立場にあり、藤原不比等に至る「日本建国の謎の真相解明」。あるいは、事前にCIAやFBIが情報をつかんでいたというのに何故テロリストが世界貿易センタービルに民間機をハイジャックして突っ込み得たのか。どうして、四機ものジャンボ機のハイジャックに成功し得たのか。また、なぜホワイトハウスに向かったと思われる一機は失敗したのか。そして、あの象徴的な高層ビルが「自然落下速度」で内側へ内側へと崩れていったのは、そして誰がそれを知っていたのか。そのビル内のある証券会社の従業員約三千人が事前に知らされていて避難していたこと。しかもそれが報道されていたのに、公式には静かに無視されていたのはなぜか。どのような『真相解明』にも、それが成功した時その虚構の程度に相応した『鳥肌が立つ思い』を感じるものである。
どのような虚構にも対応できる『真相解明の基本的な手法あるいはマニュアル』というものがあっていいはずである。
わたしは、≪『真相解明』の『基本的な手法』は『謎の発生のメカニズム』と『認識の発生のメカニズム』とを組み合わせていけばおのずと到達する≫のではないかと考えたのである。
そこで、『謎発生のメカニズム』だが、≪『謎の発生』は、じつは『認識の発生のメカニズム』の中にその要因があり、人為的にその要因の間隙をついて工作された結果発生するものだと考えている。≫これを突き詰めていくと『真実の構造』と同じ問題であるということが判る。
『真実の構造』というのは、実際の真実つまり『実態真実』と、わたしたちがその『実態真実』を認識する真実つまり『仮想真実』との間には相違があるのに、それを同じものと考えてしまっている事が多い。そこに隙間が生じるということである。その最も大きな問題は、次の二つである。
(1)『実態真実』を『認識』する際、必然的に生じる時間的落差
『実態真実』はひとくくりに言えば『空間に広がる質量の連続』である。ところが、私たちの認識する機能はその『空間に広がる質量の連続』そのものをリアルタイムに把握することはできないのである。
どうしても、まず『連続』を切断し『静止状態』にしなければならないからである。ところが、実際には『連続』を切断することも『静止状態』にすることもできないのである。時計という時間指示器は自由にとめることができるが、『実態真実』の時間と思われている『連続』はとめることができない。そこで、結局われわれは「近似値」を得る為にさまざまな方法をとっているのである。
(2)『実態真実』を『認識』する際、必然的に生じる広がりの大きさとの落差
これも『連続』の問題と同じで、広がりと大きさを取り扱えるものに小さくしたり、おおきくしたりしなければならない。しかも、それが元のものの内容を代表するものでなければならない。つまり、たとえば、母集団の品質をできるだけ均一に縮分して小さなサンプルを得るという方法をとる場合がある。これがサンプリングである。「近似値」を得る事と「サンプリング」は同じ目的を持っており、多くは同時に行われているのである。
こうすることによって、我々が取り扱えるものにし、複雑に絡み合っているものをより判りやすい単純なものにするのである。そうして、それぞれのものの事実関係を特定し認定するのである。これらの作業で得られた情報やデータを総合的に再構成して始めて目的の情報が認識されるのである。このように、『実態真実』を認識する為にはどうしても経なければならない関門があり、又それに伴う部分的な破壊という不可抗力の加工が必然的に生じるのである。
それらが必然的に、『実態真実』とそれを認識することとの間にギャップやゆがみを生じさせてしまうのである。そのメカニズムが『認識の構造』である。
従って、人間が認識する真実というものは『実態真実』そのものではなくて『認識の構造』が写し取った『仮想真実』である。そして、このメカニズムが『真実の構造』である。それは、『実態真実の渦動』と『仮想真実の渦動』のそれぞれの力関係によって楕円運動となり、その安定した軌跡に楕円軌道がバランス形成されているメカニズムともいえる。この原理のイメージは 実態真実と仮想真実が二つの焦点となり、その二つが動点である観念体の一人歩きの運動と結びついており、それが楕円軌道を描いている。
これが、認識形成の構造を表現していると考えている。
実態真実と仮想真実のそれぞれの渦動の力関係によって形成される楕円軌道は当然、正楕円ではありえない。さて、これだけでも大変なのに、人間は、個人の中でも、集団や社会さらに国家との関わりから、はたまた国家と国家の関わりから『実態真実』や『仮想真実』を自分の都合のいいように加工を行い、変成するに至っている事実が多いのである。われわれは、このような現実の中で慣れっこになっているものだからそれをいちいち言あげする事ができないほどのものとなっている為に判らなくしてしまっているのである。
それが、化粧・偽装・捏造・隠滅・謀略・抹殺、等などの『偽装実態真実〜再変成偽装実態真実』さらには『加工仮想真実〜再変成加工仮想真実』などで形成されている虚構である。このメカニズムを図示すると次のように表せる。

  実態真実   →    仮想真実
    ↓            ∞ ↓ 
偽装実態真実  →    仮想真実   →   加工仮想真実
A   ↓           B  ↓           C ↓ 
 変成偽装実態  →   変成仮想真実  →  変成加工仮想
真実D ↓            E ↓           真実F ↓ 
再変成偽装実態 →   再変成仮想真実  → 再変成加工仮想
真実G             H              真実I


このように、人間の『認識の構造』の間隙をついて発生する、
『謎』というのは『実態真実』の中にあるのではなく『実態真実』を『偽装実態真実』や『変成偽装実態真実』さらには『再変成偽装実態真実』に偽装し、変成して、また『仮想真実』を『加工仮想真実』に加工し、『変成加工仮想真実』に変成して、さらにそれらを『再変成加工仮想真実』等に再変成するに至る構造『真実の構造』というメカニズムの中にあるのである。
おおよそ、『実態真実』と『仮想真実』との間のギャップやゆがみの中に『謎』が造られる原因が人為的に仕組まれるのである。そして、それが『仮想真実』や、さらにそれを加工した『加工仮想真実』の中に写し込まれている。従って、その『謎』の『真相解明』をするためにはできれば『実態真実』とを比較したいものであるが、それは求めている『実態真実』そのものが時間の経過によってすでに存在しない場合が殆どであるので、限りなく『実態真実』に近い『仮想真実・∞(無限大)』を求めながら、それと、提起されている『仮想真実B』や『加工仮想真実C』さらには、『変成仮想真実E』や『再変成加工仮想真実I』とを比較するということになる。
さて、次に『真相解明のメカニズム』についてまとめておきたい。それは、一口に言えば、『謎の発生のメカニズムを逆行する』ということである。『謎』は『実態真実』の中にあるのではなく、『偽装実態真実〜再変成偽装実態真実』などが形成され『再変成加工仮想真実I』にいたるまでの過程に仕組まれ『仮想真実B〜再変成加工仮想真実I』などに写し込まれているのである。つまり、『空間に広がる質量の連続』の時間を止め、取り扱える大きさに分散し、そうしてそれぞれの事実関係を特定し、認定して『情報』として整理されているのが『仮想真実_∞』である。その中でも「時間的要素」や「空間的要素」そして「質量的要素」のそれぞれが寸断されている。しかし、その場合の寸断はつながりを示す連関を持っているのである。ところが、人為的に偽装や捏造が仕組まれた『偽装実態真実A〜再変成偽装実態真実G』や『仮想真実B〜再変成加工仮想真実I』の場合は結びようのない寸断のされ方がどこかに必ず生じているのである。従って、それを発見すればよいのである。しかも、面白いことに全てを人為的に仕組むということはできない。これは、『認識の構造』がある限りはできないということである。
多くの人に帰属するものを我が物にしたり、多くの人を我意のためにだけ従わせようとすると、多くの人を騙したり脅したり賢くならないようにしなければならない。ですから、悪いことをするものの方が賢くなければそれを成功させることができないのである。人は、真相をつかむ為に研究する。そうすると、人はだんだん賢くなっていく。それにつれて、悪いことをするものはさらに賢くなろうとするから偽装や捏造はますます緻密なものになる。これは『構造的』なものであるから変えることはできないだろう。
しかし、多くの人が賢くなっていくに従って偽装や捏造を発見するスピードが速くなるのである。
そうすると、悪いことをするものは早晩発見されることを覚悟しなければならない。そこで、早く発見されても、多くの人にはもうどうにもできないように思わせようと、それができる権力をもとうとするのである。だが、それでもさらに、もっともっと多くの人が賢くなれば、思いどおりにはできなくなるのである。
ブッシュが必ずしもアメリカを代表しているわけではないからひとくくりには言えないが、世界に民主主義を広げようとすることとグローバリズムの一面としての全体主義ーファシズムを今見せているのが、その一つであろう。
繰り返し言うことになるが、全てを捏造することはできない。全てを捏造すれば『実態真実との関連法則』がすべて切断されてしまい実態真実との不整合が誰の目にも明らかになるのである。ところが、『関連法則』の一部分だけが切断されている場合はそれを発見しにくくなるのである。
従って、捏造部分を発見する為には、先ず事件の全体像を整理する。そして、『関連法則』の切断部分があるかどうかを注意深くさがし、ピックアップすれば、それが捏造部分であることが発見できるのである。
では、『実態真実の関連法則』とは何かということになるが、私は次のように考えている。それは、実態真実は『空間に広がる質量の連続』と表現できるので、
第一法則は ①質量が空間に広がる法則 である。これは、質量不変の法則の空間との関連を表している側面的法則である。
第二法則は ②質量が連続する法則 である。これは、質量不変の法則の時間との関連を表している側面的法則である。
第三法則は ③その二つが関連する法則である。これは、①と②を結びつけることができる『物理的力』や『社会科学的力』を表している法則ということができる。
by kanakin_kimi | 2007-12-09 16:50 | 特殊相対場論


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